このヒトリゴトは、シンプルな中に懐かしさを覚える、フォークソング全盛期に通じるような柔らかな曲調でありながらも、現代的なアレンジが加えられた優しい楽曲に仕上がっている。

曲中のハーモニー、語り調のサビ等、他のMICOの楽曲とは一味違った立ち位置となっている。

自分らしさって　なんだろう？
ずっとそんなこと考えてた
答えなんて見つからなくて
まぁいいかって空を見上げた

自問自答から始まる独り言は、過去の回想から「もうやめようか」と今の自分をネガティブな感情が支配してゆく。

そしてこのまま続けていても良いのかという感情を抱きながらも、声に出すことが出来ない自分が助けを求めているのだ。

そしてやがて美しいハーモニーが次第に重なってメロディーを刻んでゆく。

もうやめようか　もうやめようか
逃げても　逃げても　心は晴れないし
遅くない　遅くない　まだ先は長いから大丈夫　なんとかなるよ

そして美しいメロディーは次第に心を落ち着かせ、自分自身に言い聞かせるようになってくる。

それはあたかもダメな自分でもきっと進んでいけるのだという感情へ移り変わってゆくのだ。

そんな”ヒトリゴト”を呟きながら、また日常の生活へ戻ってゆくという、MICOらしいストーリーでありながらも、それをドラマチックにまとめているのではなく、「語り部」調で淡々とメロディーを綴ってゆく、とても珍しい楽曲に仕上がっている点も注目したい。

”ヒトリゴト”視聴

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