万華鏡
江戸時代、吉原に吸い寄せられる男と女の激しい恋を描いた「万華鏡」は、MICOの中では異色の色を放つ。
燃やし尽くされ 灰まで消えて
想いだけが 取り残されたまま
あなたに酔った 私をどうぞ嗤って(わらって)ください・・・
現代で言えば、夜の世界に生きる女達の、そしてそこへ通う男達の、はかなく、そして切なく、激しい恋を歌っているようにも聴こえる。
もう呼ばないで 逢わないで
これ以上惨めにさせないで
あなた無しでは枯れてく 私を嗤って(わらって)ください
決して結ばれることの無い、結ばれてはいけない恋でありながらも、あなたがいなければ私は枯れてしまう。
別れを決めてもそれを言えないもどかしさ、そんな極限の感情を激しい中にも和風テイストの漂うアレンジに拘っているのだ。
「サヨナラ」今夜もまた言えぬまま
「またね」の言葉が胸を締め付ける
MICOの歌では珍しくこの曲は絶望的な、そして終わりのないエンディングを迎えていく。
灯る外灯 影が一つ
夜風が優しく頬を撫でる
それでも涙はまだ枯れぬまま
「またね」の言葉が胸を締め付ける
外灯に映し出される1つのシルエットが、激しく求め合う、男と女を連想させる。
そう、終わることのない、終わりにできない、見る方向を変えたところで再び同じ模様が見えてしまう、まるでそれは「万華鏡」に捕らわれてしまった極限の愛の歌なのだ。
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リリース
2018年11月11日
作詞・作曲
MICO