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オレンジ

メロディアスなピアノの音色を軸に構成された「オレンジ」は、MICOの楽曲の中で最もドラマチックな曲と言っても過言ではないだろう。

定番のピアノからイントロが始まり、ミディアムテンポでありながらもエッジの効いたリズム、全編に渡りバックを支えるシンセサイザーが楽曲の音を厚くしている。

そしてリズムとは別にアルペジオでMICOの歌を支えるように挿入されるピアノサウンドは、この楽曲の影の主役として活躍している。

空が夕焼け色に染まるとき

今日もまた終わりを告げる

夕焼け色と聞いて思い浮かべるのは「赤」ではないだろうか。

この曲のタイトル「オレンジ」、実はこの歌詞の中にオレンジを連想するものは1つも登場しない。

駅のホームの椅子に腰掛けて

何本の電車を見送っただろう

”僕はなんで生きているの?”なんて

考えちゃうよ

日々の生活で、思い描いたものと今の自分とのギャップに思い苦しむ”僕”の姿、社会の荒波の中で葛藤する”僕”を、MICOらしいリアリティに溢れる表現で語っていく。

”伝えるって事は難しいね”と

あの人も歌っていたな

道に伸びた影 少し情けなくみえた

この「オレンジ」という曲の中で、1度だけ「オレンジ」という言葉が登場する。

それは”僕”が涙を拭ったときに1度だけ。

空がオレンジ色に染まる時

溢れ出た涙を拭った

これからくる明日を笑って過ごしたくて

空がオレンジ色に染まったとき、過去も、そして駄目な自分も全て飲み込んで、前向きにただ歩いて行こう、一歩前に足を踏み出してみようと、”僕”は歩き出すのだ。

”大丈夫”と信じて、歩いて行こう

”僕”は、駄目な自分を乗り越え、”大丈夫”だと自分に言い聞かせて歩き出したとき、彼の目に映ったものは、1日の終わりを告げる夕焼けの赤い空ではなかった。

それはまるで、朝日が昇る少し前の空、「明日」への希望を与えてくれる太陽が昇りだす直前の空の色。

それはオレンジ色の空だった。

”オレンジ” 視聴

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リリース

2018年11月11日

作詞・作曲

MICO